体調は良くないが、仕事はまとめたい

はっきり言いまして、ここ数日、体調が絶不調でした。悪寒、頭痛、胃もたれ。……たぶん風邪だと思うんですけどね。熱も少しあり、医者から「インフルエンザの初期症状に似てはいるのだが」的なことを言われて、少しビクビクしていましたが、まあ大丈夫のようです。
というわけで、ブログも更新できませんでした。

しかし、仕事(研究)のことはそこそこ考えておりました。そろそろ、今まで自分が書きためてきた論文をまとめようかなあと思っているのです。
とは言え、悩みもあります。
研究を始めた頃と、今とでは、向いている方向が違うということです。……具体的に言うと、想定する読者が変わってしまった、ということです。

僕がまだ大学院生だった頃、やっぱり「いかに自分が難しいことを考えているか(=いかに自分が賢いか)」ということをアピールしたいという若気の至りで論文を書いているところがありまして。……まあ、そんなことを考えていたということは全然「賢くなかった」ということではあるのですが、でもとにかく、「勝負してやるぜ」という変な気負いで書いていて、それが文体や内容にも反映しているんですね。基本的には同世代もしくは少し上の世代の若手研究者とかに対抗して書いていたと思います。……きっと彼らは誰一人として僕の論文を読んではいなかったと思うのですが。

高校教員時代になりますと、少しすねたところが出てきてしまいまして、つまり「大学の文学の先生になれなかったんだから、もう文学なんて研究してやるもんか」的な、すねたところが出てきまして、文学研究仲間から「広瀬はあっち行っちゃったな」って思われたいと思って論文書いていたと思います。……この思いは未だに拭い去れないところもありますが。

そして今、大学教員になりまして、一番に考えるのは「目の前の学生たちを刺激したい」ということだけです。なので、選ぶテーマも、基本事項を確認していく手続きも、学生を読者として想定したものになっていると思います。

こんなふうに、時代時代によって向いている方向が違うので、いざ今までの仕事をまとめようとするときに、リライトをしなければならない部分がかなり増えてきてしまったのです。
僕としては、上の三つの時期で言えば、2期と3期のあたりを基準にリライトしたいと思っているのですが、うまく行くのかしら……って感じです。

だけど、早くまとまったものを、皆さんにも見ていただけるようにしたいですね。