研究会での発表

昨日は、仲間内でやっている身体論の研究会で発表をしてきました。

自分がこれまで書いてきた論文や喋ってきた話題をまとめてそれを紹介するというものでしたが、僕自身の詰めの甘さも原因の一つだったとは言え、多くの意見が飛び交う活発な議論が行われました。
「身体1.0」とか「身体2.0」とかの用語も使ってみましたが、やっぱりキャッチーなので、みんなも乗っかってくれました。
身体性の多層化というのは、たしかに昔から起こっていたことかもしれないけど、電子メディアが及ぼした決定的な影響というものを、もう少し説明できるとよかったかなあと思いました。
「表象分析」批判も、もっと理論武装したほうがよさそうだし。
でも、新しい見方・研究方法をめぐって議論するというのは、本当に楽しい。
「こんな資料がありました」とか「こんな解釈してみました」という発表もそれなりに有意義だと思うのですが、やはり、私たちが依拠する物差しを交換しようとしてみるという試みのほうが、自分としてはワクワクします。

一緒に発表したMさんのグリッチ論も面白かったですね。文章化されたものを早く読んでみたいです。
今回の研究会は僕もMさんも音楽を取り上げたんだけど、音楽と身体の問題は、まだまだいろいろと出てきそうですね。
Mさん、一緒にまたがんばりましょう!

研究会が長引いてしまったので、そのあとの夕食会が遅くなってしまいましたが、多くの研究者たち(特に学生たち)がいろんな意味で苦しんでいるのを知りました。
自分も学生時代はそれなりに苦しんでいたのだろうけれど、今はもう忘れてしまったな。忘れることができるほどのレベルの苦しみでしかなかったのかな。僕は性格が悪いから強くいられたのかな。みんな基本的に優しいからなあ。
みんなの苦しみも、忘れてしまえるような時が来るといいな、と思います。